#16 今年も、あの場所へ。

“OMM”=Original Mountain Marathon

(オリジナル・マウンテン・マラソン)

イギリスで50年以上前に発祥した山岳競技。

2人1組で一定の山間部に散りばめられた

コントロールポイントを地図とコンパスで

探し、かつその競技中の食料や装備、

宿泊装備まですべてバックパックに

入れて持ち運ぶ。

地図読み、ルートファインディングの

スキルだけにとどまらず、山で安全に

かつ身軽に動き回る体力や

装備の選択・軽量化など山岳スキルも

必要とされる。

そしてなによりバディーとの

コミニュケーション、絆が試される

という唯一無二の山岳アウトドアイベント。

 

2014年に、このOMMがはじめて日本で

開催されてからずっと

私はこのイベントの虜です。

コロナ禍が世界中に広がった2020年は

大会自体中止となってしまったり

途中いけなかった年もありますが

これまで計5回参加させてもらいました。

そして、

今年も、もちろん参加します。

今年2022年の舞台は、、、

奥美濃。。。美濃、の奥??

いまいち地域感わかっていませんが(苦笑)

毎年だいたい長野や山梨付近の山岳エリアで

行われてきたので、例年よりも

“岡山からは近い”

場所で行われるのが地味にありがたいです。

さて、OMMへの想いや面白さについては

これまでも書いたこともありますし、

今年もこれから本格的に準備していこうと

思うので、、このへんにして、

私たちが去年から小規模でやってきた

「地図読み講習会」や

「オリエンテーリング入門」

についてあらためて

紹介しておこうと思います。

 

OMMも大きなくくりとしては

「オリエンテーリング」

「マウンテンロゲイニング」といった

“ナビゲーションスポーツ”のひとつです。

山で動き回る体力走力、宿泊装備や

野営スキルといった知識やスキルも

当然大事なのですが、

なにより一番必要とされるのが

“ナビゲーションスキル”

つまり

“地図読み”のスキルなんです。

 

地図とコンパスをつかって、自分がいま

どこにいるかを読み取り、把握し、

行きたい場所・地点にたどりつくまでの

道程(ルート)を考えて、選択して決め、

自分の動きに合わせて地図上の

現在地を追っていく。

地図読みの基本は、このサイクルを

ただただ繰り返していくだけです。

このシンプルな作業を、山という自由自在の

フィールドに自分を置き、

ただ北を指すコンパスと

等高線と地図記号などで構成された

2Dの地図を頼りに行うのですが、

それがとてつもなく奥深くて、

面白いんです。

地図上でみる等高線の流れやうねり、

それと実際の目の前に広がる

風景が一致した瞬間の嬉しさ、

と思えば

逆にさっきまで自分がいた

場所からどこに動いてしまったのか

まったくわからなくなる喪失感…

楽しさも怖さもうれしさもおどろきも

いろんな感情がつぎからつぎへと

押し寄せる、

まさに非日常の空間に身を置いて

“生を感じる”ことのできる

アクティビティーだと

私は地図読みやオリエンテーリングに

触れるたびに感じています。

 

この”ナビゲーションスポーツ”を

もっと多くのひとに知ってもらい、

体験してもらいたい。

そしてなにより自分がもっと知って

“地図読み”のスキルがあがったり、

オリエンテーリングやOMMに参加して

より楽しみたい、という想いが

この講習会を企画する発端になりました。

 

だから、

私たちのやっている講習会や

オリエンテーリング入門は、

 

「はじめて地図読みやってみたい」

「コンパスをつかったことがない」

「いつかオリエンテーリング大会に出たい」

「山でコンパスつかって歩いてみたい」

「OMMの世界をのぞいてみたい」

 

といった初心者や知識経験があまりない方を

メインにして作っています。

 

これまで地図読みの講習会に

参加したことのある方も、勉強したいと思い

コンパスを買ってみたけど、、という方も

最初にいった講習会でなかなか理解できずに

そのまま止まってしまった、みたいな声

も結構聞きます。

なにをするにも、新しいことへの

チャレンジにはエネルギーがいるし、

最初はたいていうまくいきません。

やっぱり地図読みやナビゲーションも

基本の動作や地図の見方を何度も繰り返して

やっていかないとなかなか

上達していかないと私も思います。

だから、何度も何度も、

繰り返しやってみて、

ちょっとづつでも

前よりは理解できたかも♪

楽しさがちょっとわかってきた〜♪

みたいに思ってもらえるように

繰り返し、わかりやすく伝えていくことを

やりたいと私たちは考えています。

そうやって私たちが楽しい、面白いと

感じることを一緒にやりながら伝えて

広げていく過程で、

だれかの新しい世界に

出会うきっかけになったり、

だれかとだれかをつなげるきっかけに

なったりしたらこんなに嬉しいことは

ないです。

 

一緒に、山にいきましょう。

そして地図とコンパスがあればもっともっと

その世界は広がっていきます。

(青木)