#28 独断的OMM考察〜その①・住装備編〜

青木です。

さて、8月も中旬となり、今年のOMM本戦

までだいたい3ヶ月を残すのみと

なりました。もうすぐですね〜〜。

そこで今回から数回に渡って、私がこれまで

OMMに参加してきたなかで知ったことや

教訓となったことなどを4つのテーマに

分けて書いてみようと思います。

 

題して、”独断的OMM考察”。

 

独断的、と言ってるようにあくまで

私が自分で感じたこと・気づいたことを

書いているまでですので

“一般的”ではない

(かもしれない、多分違う)

前提で読んでいってもらえたらと思います。

 

さて、早速ですが、

最初のテーマは

『 住装備 』(じゅうそうび)。

字があらわしている通り、

“住(住む)”ための装備

ということになります。

山での”住(住む)”ための装備とは、まずは

・テント

山行の基本中の基本。これがなければ普通は

山小屋に泊まるなど以外で、

山では宿泊できません。

さらにOMMに関していうと、

もともとのルールは

《2人チームで一張り=テント1個》

と決まっていました。

小さい軽量用のテントに

バディーとほぼくっつきながら一晩を

明かすことになります。

いくら普段は仲良しなバディーでも、

いざ寝ると

大いびきをかくタイプだったり、

歯ぎしりが強烈なタイプだったり、

寝相がものすごく悪かったり、

なかなかここの相性というか気にせず自分が

寝られるかどうかという部分が

バディーと合うかどうかの

大きな部分だったりします。

が!、、withコロナの時代となり、

このルールも

実は以前と比べて今は変わっています。

旧:《2人チームで一張り》

新:《1人一張りでも2人チームで一張りでもよい》

 

ということで、ここ数年(コロナ以降)、

よりこのテントの選択を

1人一張りにするのか、

2人で一張りにするのか?

そしてそれぞれが

どんなテントを持っていくか?

という問題が複雑になっていると言えます。

 

ではこれまで、

私が使ってきたテントを紹介します。

【テラノヴァ/スーパーライトボイジャー(2P)】

イギリスのブランドで、こういった形の

自立式のダブルウォールの軽量テントを多く

作っていて、これまでのOMMでも

結構見かけました。

重さは、2Pで1.5kg弱(ポール、ペグ込み)

ほどなのでそこまで軽くはありませんが、

中が結構広くて大人二人で入ってもそこまで

窮屈ではなく、また前室がしっかりあって

便利なテントです。

また、構造上、風に強いと言われており、

OMMだけでなく、通常の山行で使った

ときに強風で荒れた夜も

比較的安心して過ごせました。

じつは、このテラノヴァ

最初にでた2014年のOMM1stに参加する

ときに購入したものでもう8年がきますが

破れや劣化もほぼなく、なんだかんだで

一番使ってるテントです。名品だと思います。

 

もちろん最近はもっと軽量で

かつ収納もコンパクトになる

2Pテントも年々増えてきていますが、

ただただ軽ければいい

というわけでも当然なく、

その分テントの生地がかなり薄かったり、

ポール自体も最小限の長さと強度で

おさえられていたりして扱いが難しいなど、

どれがベストとは一概には言えません。

ひとそれぞれ、といえばそこまでですが

自分の山行のスタイルに合ったタイプの

テントが一番なのかなと思います。

ちなみに今年は、

この私のテラノヴァはお休みとなり

バディーの内川さんの

【NINJA TENT/Paago works】

これがいまのところ第一候補です。

2人チームで一張りのテントにするメリットは

なんといっても”軽量化”です。

1.5kgのテントなら2人で分ければ700gほど。

1人用の軽量テントでも

全部込みで700gとなると

相当小さいか、

そもそもなかなか見つかりません。

絶対に1人でないと無理って人でもなければ

2人で一緒にテントの中でご飯を食べ、

そして並んで寝る、それもOMMならではの

特別な体験と思えばいい。

2人で一張りなら、設営も撤収も倍早い、

そして圧倒的な軽量化ができる。

私は、OMMではテントは

絶対に”2人チームで一張り”

スタイルをおすすめします。

ではつぎに重要な”住装備”です。

それは、

・寝袋(シュラフ)とマット

テン場で一番重要な行動、そう《 睡眠 》

をとるための装備です。

OMMのルールとしては、この2点は

《1人が1つづつ持つ》

ことが決められています。

あたり前といえばあたり前ですけど、

やっぱりこの2点ものすごく重要です。

OMM本戦が開催されるのは、

毎年11月の中旬、そしてフィールドは

長野やあのあたり、アルプス近くの

高原、スキー場のあたりが多いです。

つまり、寒いです。

タイミングによっては雪降ります。

現に過去の本戦では何度か

雪がふりしきるなか競技したことあります。

1日目が終わってテン場に着き、

ずっと雨と雪が降り続いて寒くて寒くて

テントの外につぎの朝まで出られなかった

こともありました。

…ということで、夜寒くて寝られない〜

なんて状況になってしまったら

はっきり言ってアウト。

疲労困憊で1日目終わり、

寒くて夜寝られず、

そのままつぎの日の朝となり、

2日目競技スタート。。当然、死亡です。

自分だけならまだしも、そうなってしまうと

バディーにも迷惑がかかりますよね。

だから、絶対に《 安心して寝られる 》装備を

準備して持っていく必要があるんです。

そのためには、寝袋はどれくらいの

温度帯まで大丈夫な寝袋が必要か?

さらにダウンを選ぶか、化繊を選ぶか?

また、マット(スリーピングマット)は

どのタイプを選ぶか?

クローズドセルのタイプか?

インフレータブル(空気入れる)タイプか?

中綿が入ったタイプか??

…という、テントよりもむしろこっちの問題の

ほうがややこしいかもしれないですね。

 

ちなみに私は最初のOMMでは

・寝袋〜化繊の薄くて軽いタイプ

【OMM/マウンテンレイド1.0】

をチョイス。350gもない本体の軽さと

化繊ならではの雨に強い性質を買って

本番に投入しました。

ついでにスリーピングマットは、

【OMM Duo MAT】

調子にのって、あまり深く考えもせず

OMMでそろえて本番ぶっつけ投入。

そして、本番は

思った以上の冷え込みで寒くて寒くて

ほとんど寝れず。。つぎの2日目の

パフォーマンスは当然ぼろぼろ、、

という悪夢のようなテン場での教訓でした。

とくに私が感じたのは、地面からの冷気で

1センチ弱の厚みのクローズドセルマット

ではほとんど地べたに寝てるようなもの。

寝袋以上にマットが自分にとっては重要なんだと

わかった苦い1stOMMでした。

それから何回かOMMに出るうちに

ある程度自分の体質もわかってきました。

それでここ数年つかっているのが

このセットです。

寝袋は、

【ナンガ/ UDD BAG280dx】

重さは500gちょっとあるので

軽くはないです。。がダウンしっかり入って

頭まですっぽり入るので寝やすいんです。

スリーピングマットは、

【NEMO/テンサーインシュレーテッド

レギュラーマミー】

ショート丈もあったりしますが、

自分は足の先までしっかりマットにのせて

寝るのが好きなのでレギュラーサイズ。

断熱の中綿がはいってるので400gとまあまあ

重さもありますが、その分あったかい。

厚みも8cmくらいあるので寝返りをうっても

下付き(地面に肩などがつくこと)しない

ので朝まで快適に寝られるマットです。

 

そう、この《 寝袋とマット 》の選択も

相当頭を悩ませられる部分なんですが、

このどの装備にしようか?

自分はなにを重視しようか?

考えてモンモンしている時間、

言ってしまえばこれこそが

“OMMの楽しいとこ”

ということができます。

自分で本を読んでみたり、ネットで探したり、

ショップにいって聞いたり、友達のだれかに

聞いてみたり、と情報はいろんなところから

得ることはできます。

 

私がこれらの装備を決める際に

一番おすすめしたいのは、OMMにいく

前にまずは”近場で試してみること”です。

持ってる友達にかりてもいいだろうし、

山に行かなくても寝袋とマットを

試して寝てみることは可能です。

化繊のシュラフの感じが

なんか肌に合わないかもしれない。

自分で思った以上に寒さに弱いかもしれない。

マットが分厚すぎるとふわふわして逆に

寝れないタイプかもしれない。

 

装備を知ること、と同じかそれ以上に

“自分を知ること”が大事なんだと思います。

 

私たちの企画しているOMM塾は、

OMMに参加したことのあるひともまだよく

知らないってかたもいますからそんな

つながりが使えたらいいと思ってます。

どんどん経験者に聞いてみて欲しいと思います。

経験者はどんどん自分の知ってることを

共有していって欲しいと思ってます。

 

さて

今回テントと寝袋とマットのことだけで

ここまで長文となってしまいました。

まだまだ言い足りないこともいっぱいありますが

次は、とりあえず第2のテーマ

『食・補給編』

にすすんでみようと思います。

では、次回。

(青木)