青木です。
いよいよ先週末からパリオリンピックが始まりました。
4年に1度のスポーツの祭典、
2021年の東京オリンピックから
3年ぶりの開催となり、
コロナ禍のため無観客だった東京とは
違い、どの会場もすごい観客の数と
その熱気が伝わってきます。
*
冒頭にのせさせてもらったのは水泳の
池江璃花子選手の
バタフライの個人種目での準決勝での
レース直後の写真。
ご存じのとおり、本来の泳ぎができず、
決勝進出が叶わなかった池江選手。
レース後のインタビューでは
『なんのために今日まで
がんばってきたんだろう。。』と率直な思いをあらわにしていました。
そして、兄妹そろって
東京オリンピックからの
2連覇を期待されていた女子柔道52kg級の
阿部詩選手はまさかの2回戦敗退。
信じられない幕切れに
まわりにはばかることなく
会場中に響きわたるほどのギャン泣きが話題になってました。
そして、かたや
同日に開催されいていた男子柔道の
60kg級代表の兄・阿部一二三選手は
その重圧に負けず
見事に勝ちきって2連覇という偉業を
成し遂げました。試合前の集中した
ゾーンに入った顔つきがよかった。
そして、直前の世界大会で優勝して、
パリオリンピックは金メダルにもっとも
近いとも期待されていた
卓球の混合ダブルスの張本・早田組も、
あけてみればまさかまさかの1回戦敗退。
こうしてみると、
金メダルに近いなどと期待されている
選手や種目に限って、メダルに届かず
あっけなく敗退して
しまっていると思いませんか??
オリンピックには魔物がいる、などとよく
言われますが、実際に魔物がいるわけでは
もちろんなく、世界選手権や国際大会は
ほかにもたくさんあり、出ている選手も
そのときのトップクラスのメンバーなので
そう環境の違いはないはず。
それでもなぜかオリンピックだけが
実力も備え、メダルが有望視されている
選手が、結果を出すことが
難しいのがこのオリンピックという
特別な舞台なのでしょう。
たしか、
プロ野球の故・野村克也監督の言葉で
『負けに不思議の負けなし』
という名言があったかと思いますが、
勝つときよりも、負けるときのほうが
明確な要因が存在するという意味で、
だから負けたときこそその要因を探り
振り返り、教訓として自分の糧に
しなければいけない。
勝ちよりも負けから学べるのだ
と言われていたのだと思います。
現に、今回のオリンピックも
これまであげた
“負け”は決して偶然的なものではなく、
“負けるべくして負けている”
というふうに自分にも見えます。
調子が本調子ではなく、
自己ベストには程遠い
タイムしか予選から出せていなかった
池江選手。
阿部詩選手は、負けた直後は
信じられないことが起きた…
などと報道されてましたが、
現在の世界ランキングでみると
阿部詩選手はじつは現在9位、
相手のウズベキスタンの選手は
世界ランキング1位でした。
さらに調べてみると、
直近の世界選手権では優勝を逃しており、
世界大会で過去優勝したことはないらしく、実力は最高潮で悲願の金メダルを
追い求め不退転の決意でこのパリに
乗り込んできたんだろうと予測できます。
さらに調べてみると、数ヶ月前に
来日した際に日本代表と合同の練習が
あったとき、阿部詩選手が
乱取りを申し込んだのに、彼女は断った
らしいのです。
国際大会で戦うときのため、そう
きたるオリンピックのために
手の内を明かさないように
したと言われています。
実際の試合結果もあらためてみると、
はっきり言って完全に相手の
術中にはまり、これ以上ないという
見事な返し技での一本をとられていました。
完敗でした。
もちろん、オリンピックの
チャンピオンになるほどの
超一流の選手ですから大きな油断は
なかったのでしょうが..
まさに
『負けに不思議の負けなし』
“負けるべくして負けた”のだと
思いました。
*
さて、まだまだオリンピックは
いまから本番という
ところですが、このあと出てくる
メダルが期待されている種目や選手でも
きっと”負け”は起こります。
「まさかの」とか「予想外の」とか
言われるでしょう。そのほうがエモいんで
記事や番組も盛り上がるでしょうから。
でも、いっこ冷静にひいて見て、
この”負け”ということについて、
その背景や要因はなんだったのか?
どこにあったのか?っていう見方を
自分なりに仮説だててみて、
そこから学べることを今度は自分の糧に
して活かせんじゃないかと思います。
そして、今回”負け”てしまった選手が
その”負け”からなにを学んで
ここからどうしていくか?
に注目しながら応援していこうと思います。
てことで、毎晩いつ寝ればいいの!
という生活を送らせてもらえてますが
それも世界中のアスリートのおかげです。
負けるべくして負けたとか言ってますが
オリンピックに出ているすべての
アスリートにはリスペクトしかありません。
引き続き楽しみに夜更かしさせて
もらおうと思ってます。
ぼくの個人的な注目競技は、
レスリング(特に女子)、男女サッカー、
そしてやっぱりマラソンです。
がんばれ日本!!
(青木)