#36 独断的OMM考察〜その③『衣』

青木です。

いよいよ独断的OMM考察も3発目、最終回です。

3発目のテーマは『衣』。

着るもの、ウェアリングについて考えてみようと思います。

冒頭の写真は去年の”OMM JAPAN2021本栖湖”の1日目のレース中、

カメラマンの方が撮ってくれた写真です。

レースモードに入った内川さんの形相、

いつものニコニコ薄着おじさんのイメージとは程遠い、

別名”OL鬼教官”と化しているのがわかると思います。

 

では本題。

ぼくと内川さんは基本的にはウェアリングは似ています。

行動中の上半身は、

・ファイントラックのスキンレイヤー(メッシュの)

・パタゴニアのキャプ4フーディー

・ウインドシェル(内川さんはOMM、青木はteton)

下半身は、

・パンツ(ポリかウール混の)

・トリムテックスのトレーナーTXパンツ

て感じの比較的軽量なスタイルです。

OMMにいってほかの参加者をみると、厚手のシェルやモコモコのダウンなんかを着ているひともいて十人十色。

そう、誰が正解で誰が不正解とかもない、

そのときの気候や場所、自分の体質体調などによって最適なウェアリングを選ぶ。それがまたOMMの面白いところでもあるんですよね。

だいたいOMMは、

11月の中旬の長野や山梨のアルプス近辺で開催され、そして初日も2日目も早朝7時とかにスタートするので基本寒いです。

場所にもよりますがいつもスキー場や高原地帯が初日のテン場となるので朝はひとケタ気温。夕方から夜、朝方にかけては氷点下になることもあるので、それを想定した『衣』の準備が必要です。

『食』の回でも言いましたが、

『衣』においても”行動中と停滞時”の2種類のパターンの準備が必要になるんです。

行動中はさっきあげたキャプ4&ウィンドシェル、暑くなればウィンドシェルを脱いでキャプ4のみで動く。雨がふればウィンドシェルを羽織るか、はげしく降ればレインウェア。基本的なパターンはこんな感じです。

動き続けていれば気温は低くてもそんなに寒さを感じることはないですし、なんといってもレース中は脱ぎ着がめんどくさい…

それをしなくていいベースレイヤーが、

ぼくも内川さんも

以前から着ているこの”キャプ4”です。

いろいろ試してきましたが..

行動中のベースレイヤー(肌もしくは一番肌に近いとこで着る

服)はほぼ”キャプ4”一択。

この”キャプ4”の良さみたいのを語りだすとまたまた長くなるのでシンプルに表現すると

《 寒い時期の激しめの行動着にちょうどいい 》

ということかなと。使われている”ポーラテックのパワーグリッド”ていう素材が寒い時期の行動着に合っているんだと思います。

パワーグリッドをつかった行動着としては、このパタゴニアのキャプ4(現行は”キャプリーン・サーマルウェイト”)を筆頭に、ノースフェイスやANSWER4などいろんなブランドから出ていますので、それぞれ仕様や価格も微妙に違い迷いどころではありますが。。

そんな感じで行動中は比較的シンプルになりましたが問題となるのは”停滞時”のウェアリング。

汗をかきまくってテン場に戻ってきてそこからつぎの日の朝まで停滞することになるわけですが、その約半日ある長い時間をテントと外で過ごすのでまあ寒い。

 

基本は、行動着の上からダウン、上下持っていくのでダウンジャケットとダウンパンツをオン。

テントの中では足元、足先が冷えて眠れなくなることがあったのでウールの靴下にダウンソックスを履く。

外にいるとき、寝るときにはフリースのビーニーをかぶって頭部と耳をカバー。

外で調理しているときなどさらに寒さを感じたらダウンの上からレインウェアを羽織るなど、、とにかくテン場では寒さをどうしのぐかが重要です。

 

と、まあ、よっぽどテン場で外にいれないほど寒かったらテントのなかに入ってシュラフにくるまって寝ればいいんですけどね。

でも、せっかく初日やりきって帰ってきて

仲間たちとどうだったー?とか

どのルート通ったーー?とか地図みせあって振り返りしたりとか

一緒にご飯食べて、お酒もちよって飲んだりする

その時間こそが

“OMMで一番楽しい時間”とも言えると思うので

それを最大限楽しむためにも、外での停滞時のウェアが結構大事と勝手に思っていたりします。

では

ダウンジャケットやダウンパンツなどの

防寒着(インサレーション)は

実際になにがいいのか??などに触れると

いよいよ書ききれなくなるのでやめときますが、これまで出たOMMの経験のなかで

教訓となった、行ってからわかった

“あったほうがいいもの”を

最後にあげていきたいと思います。

、、と、

その前にOMM自体のレースの必携装備を

一応おさらいしておきますね。

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※防寒着に関しての記述

・予備のベースレイヤー《個人で必携》

→初日に行動中着ているものと別に、2日目に着るものが必要ということ。

・予備のフルレッグタイツ等《個人で必携》

→タイツ状の防寒用のものでもいいし、行動中に履くロングパンツの予備でもいい。

・上半身用防寒ウェア(ダウンや化繊など、インサレーションウェア)《個人で必携》

→規定は”上半身のみ”なので、ダウンパンツなどは必携ではない。

自分が必要ないと思えば”上半身用以外”は持って行く行かないは自由。

・帽子&手袋&靴下《個人で必携》

→細かい規定はないが、肌が露出しているところは覆ってねということ。

が、2日目の靴下は絶対持って行ったほうがいいです。

1日目で汗と汚れだらけになった靴下は2日目はキツいのと雨やらで濡れている可能性があるのでテン場ですぐに履き替えれるように。

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このあたりはレギュレーションを理解したうえで確認しておいたほうがいいと思います。

 

では、

ほんとに最後に、、独断的

“OMMあったほうがいいもの”リスト。

酒・つまみ

→初日レース後の楽しみ。あっためれば暖も取れる。すぐ寝れる。バディーがいびきをかくタイプのこともあるのでよっぱらって気にならずに寝れたほうがイイ。

まくら

→なくてもいいひとは不要。空気入れるタイプなら重さにもならないので。防寒ウェアをドライサックに詰め込んで枕として使うひとも結構いる。

油性ペン

→地図にチェックいれたり、ルートを書いたりできる。

GPS時計

→ログを残しておいて終わってから実際にとったルートを振り返れる。

GPS使って整置したり、レース中に悪用したりはNG!(見つかったらマジ失格)

携帯バッテリー

→スマホ、ヘッデンの充電にも使えるタイプがいい。コードも含めて防水のビニ袋とかに入れておくといい。

歯磨きセット

→必要。2回分あれば。

ゲイター

→オフトレイルを通る際に必要。シューズ内に枝や土などが入るのを気にしなくていい。シューズの足入れ付近やらインソールやらソックスが砂や泥や落ち葉でドロドに汚れるのを多少防止も出来る。地味にマストな装備。

ウィンドシェル

→規定にはないが、行動着的にあったほうがいい。レインだとどうしても熱がこもったり動きづらかったり脱ぎ着が負担。雨さえ降らなければ行動中はほぼキャプ4とウィンドシェルで事足りると思う。

と、そんな感じでこれまで3回に分けて

考察してきた”独断的OMM考察”も

そろそろしめたいと思います。(やっと、、)

なんだかんだ考えることも

準備することも色々あって大変そうだな・・と思っちゃいそうですが、

個人的にはその考えることも

準備することもそれまでの経緯も

含めて『全部面白いのがOMM!』

だということで締めくくりたいと思います。

なによりこれまで参加してきて

なんだかんだで8年目。

地図読みレベルにしても

まだまだ全然目標とするレベルには届いてませんし、装備やギアなどについてもまだまだ知らないことが多いし、試してみたいものもたくさんあります。

もっともっと楽しめるようになりたいし、

それをもっと多くの仲間に

知ってもらいたいと思ってます。

それほど深い魅力のある最高の外遊びを

つめこんだのが”OMM”だと思うわけです。

今年も本戦までいよいよあと1ヶ月!

楽しみながらしっかり準備してスタート地点に立ちたいと思います。

(青木)