#59 SMM直前!地図読み超入門開催。

青木です。先週の日曜日、岡山市中区の操山(みさおやま)にて、私たちがオリエンテーリングや地図読みのイベントや講習会を行っている“魁!OMM塾”(魁!男塾インスパイア)の主催による『地図読み超入門編@操山』を開催しました。

もともと、前回と今回の超入門編は、4月9日に開催する【SMM2023】=閑谷マウンテンマラソン2023 の直前の参加者のかたに向けての講習会でもあったので、大会にエントリーされるかたが何組かはエントリーされてはいましたが、日を経るごとにあれよあれよと参加者のかたが増えて、遠くは県外からのエントリーまで。前日の土曜には、約30名近くまで増えていてこちらも想定以上の反響にびっくりでした。

今回は、3月の後半年度末のバタバタされているであろうタイミングに約30名近くのかたにご参加いただきました。先月も同じ超入門編をやったときは参加者は4名でしたから、これはどうしたこと!?と思うくらいのギャップです(笑)

超入門編は、いつものように午前中の1.5時間ほどは座学タイム。簡単な基本知識の資料をみてもらい、地図読みの基本のキとなる知識を伝えます。今回は、小さいお子さん連れでご家族で参加されたチームもあったため、いつも以上にわかりやすく、そして参加者が退屈にならないようにしっかり声を出しつつ丁寧に伝えさせてもらいました。わかりやすい♪と途中参加者のかたに言っていただけて安心しました。

座学が一通り終わると今度は、里山センターの手前の舗装路まででて、“現在地の把握”と“整置”の練習。実際に目の前に360°広がる景色がどうなっていて、それが地図上ではどの向きになっているか?を景色と地図を見合わせながら照合していきます。その後、コンパスを地図の上にのせて、地図の方向を合わせて自分がいまどこにいるかを確認(=整置)。

ここからやっと、自分がいる現地点から行きたい目標を決めてどの道をとおってたどり着くかを考える(=ルート決めの)段階になります。今回はここまでのアクションをなるべくゆっくり丁寧に伝えることを意識しました。山での地図読みもオリエンテーリングも、すべて基本は同じ、1に整置、2に整置です。ここが頭の中にしっかり入っていないと、ふと山の中で「えーと、なにをするんだっけ、、??」と止まってしまいます。たち止まってまた考えるのは悪いことではないのですが、思考停止することなく整置をこまめにして常に現在地把握する癖をつけることは結果的に迷う機会を少なく出来ると思うからです。

整置して現在地把握したあとは、自分が考えた目標地点(CP)までのルートをバディー(相棒)にわかりやすく言葉で伝えること(=ルートの言語化)を交代でひとりずつやってもらいます。この“ルートの言語化”がとても重要だと思っていて、自分の頭の中で決めたことを他人にわかりやすい表現で丁寧に伝えるためには、より詳しく細かく地図を見て情報を読み取らなければいけません。たとえば、地図の上では“上下左右”ではなく“東西南北”という方向として伝えることを意識してもらいます。また、地図のなかに記載されている道が舗装路なのか、舗装されていない徒歩道なのか、目標地点は登った先にあるのか、くだった低いところにあるのか、などなど地図から読み取った情報を言語化して「自分はこのルートで目標地点にいきたい」というのをバディーに伝える作業です。これを何度も繰り返すことで、地図からの情報を読み取る力や方角感の意識などを自分の脳に慣らしていく。それが“地図読みに慣れる”ということにつながり、“地図読みが出来る=地図が読める”という状態に近づくと考えています。

“現在地の把握”をして、“ルート決め(&言語化)”をして、その決めたルートをちゃんと想定した通りに進めているか?を確認しながら進む、これが“ルート維持”というアクション。この3つのサイクル(“現在地の把握”→“ルート決め”→“ルート維持”)を繰り返しまわしていくことが地図読みのコツということになります。

さて、こうやって偉そうに参加者のみなさんに教えさせてもらっていますが、これは実は私や内川、西江(OMM塾の講師陣)がこれまで何度か受けさせてもらったJOA(日本オリエンテーリング協会)主催のナヴィゲーションスキル講習で教えてもらったり、認定試験で受けた内容のなかで「これはいい学びになるな…」というものをより初心者でも理解できるように噛み砕いて落とし込んだものなんです。それを参加者のみなさんのレベルや状態に合わせて講習しながら、微調整していく。この超入門編を開催するごとに私たち自身もすこしづつ教え方も上達していっていると自負しています。もちろんまだまだ改善すべき部分はありますが、、

今回参加してくださった約30名のみなさんが参加する前よりも地図読みを楽しく感じてくれたり、もっとオリエンテーリングに興味をもってくれたり、いつかオリエンテーリングの大会やOMMにも出てみたい、と思ってもらえたら私たちがやっていることの価値がより高まると思います。なにより、地図読みを知って好きになって自分の世界が広がった…そんな同じ感覚を共有できる仲間が増えることが一番うれしいんです。いま、自分のまわりには地図読みやオリエンテーリングを知って好きになってつながれた仲間、友人が何人もいます。これからもこういう活動を続けていきながら、自分自身ももっと地図読みのレベルをあげて楽しんで成長していければと思います。

そして、いよいよあと2週間ほどで私たちの企画主催する【SMM(閑谷マウンテンマラソン)】の開催となります。去年の第1回よりもとくにコース設定に時間と労力をかけて、新設の『ストレートの部』を作ったり、2人チームだけでなく3〜5人までの家族やグループエントリーもOKにしたりと私たちも色々チャレンジしながら作っている発展途上なイベントです。それゆえ運営や準備の不十分さや行き届かない部分も多々あるかとは思いますが、参加されるかたにはめいっぱい閑谷学校周辺のきれいなで広大な山域での“宝探し”をチームでバディーで楽しんでほしいです。では、2週間後、閑谷で会いましょう!(青木)